虫歯予防にフッ素は本当に危険じゃないの?フッ素の正しい知識のおはなし

虫歯予防といえばフッ素が効果的!と聞いたことがありますよね。

その反面、フッ素は危険だ!虫歯予防に効果なんてない!という言葉も目にします。

一体どっちが正しいのか悩みますよね。

確かにフッ素を取りすぎると副作用は起こします。

これはフッ素だけに限らず、どの薬でも同じです。

いい面と悪い面があるんです。それを正しく知って、使うかどうかを決めくださいね。

今回は・・・

  • フッ素の効果はどんなの?
  • 副作用はどんなことが起こるの?
  • 高濃度のフッ素は子供にも使えるの?
  • 使う量ってどれくらい?

この4点をお話ししていきますね

フッ素の効果は3つ

フッ素の効果は3つあります。

  1. 歯の再石灰化の促進
  2. 虫歯菌の活動を抑える
  3. 歯の質を硬くしてくれる

では、どういうことか詳しく説明していきますね。

1.歯の再石灰化の促進

【再石灰化】ってよく聞くけど、どういうこと?って思いますよね。

どういうことかというと・・・

食べ物を食べたあとは、お口の中は酸性にかたむいていきます。(普段は中性)

そして、歯の1番外側のエナメル質(歯の白い部分)の成分が唾液の中に溶け出していきます。

しかし、唾液がその溶け出した成分を歯に戻してくれます。これを再石灰化といいます。

唾液がやってくれるんだったら、フッ素はいらないんじゃない?って思いますよね。

いえいえ、そうじゃないんです。

フッ素を使うことで、溶け出した歯の成分を元に戻すスピードが上がるのと、再石灰化される量も増えるんです。

要は、より早く再石灰化を起こして、虫歯から守ろう!ということです。

2.虫歯菌の活動を抑える

虫歯菌は、食べ物の糖分を餌にして、酸を出し、歯を溶かしていきます。

唾液にも酸を薄めたり、虫歯菌を殺菌したりする作用はありますが、フッ素を使うことでさらに殺菌効果を高めてくれます。

唾液がもともと少ないとか、唾液による殺菌効果が少ないという方は、フッ素を使うことで、虫歯菌の活動を抑えてくれますよ。

memo
唾液の性質などを調べて、虫歯になりやすいかどうかをみてくれる歯科医院もあります。通われている、通う予定の歯科医院で聞いてみてくださいね。

3.歯の質を硬くしてくれる

これは、歯医者さんや歯磨き粉のCMなどでよく聞きますよね。

フッ素の力で再石灰化された歯は、元の歯よりも硬くしてくれる作用があります。

詳しくいうと・・・

難しい言葉になりますが、エナメル質(歯の白い部分)はハイドロキシアパタイトという結晶でできています。

再石灰化するときにフッ素を取り込むと、ハイドロキシアパタイトからフルオロアパタイトという結晶が作られて、虫歯菌の出す酸に負けにくい歯にしてくれます。

もうなんのこっちゃ・・・って感じですよね(笑)

最初に言った、元の歯より強くしてくれる!だけ覚えておいてくださいね(笑)



副作用は急性中毒と慢性中毒の2つ

フッ素は正しく使えば虫歯予防に効果的ですが、使い方を間違うと害を及ぼすこともあります。

どんなことが起こるのか、お話ししていきますね。

1.急性中毒

急性中毒は、一度に大量に飲み込んだときに起こります。

じゃあどれだけの量を飲み込むと急性中毒を起こすのか・・・

4〜5歳児で体重が20㎏の場合
  • フッ化物洗口(毎日行う濃度:225ppmの場合):洗口液180ml(18回分)を1度に飲み込んだ時に急性中毒を起こす
  • フッ化物洗口(週1回行う濃度:990ppmの場合):洗口液45ml(4.5回分)を一度に飲み込んだ時に急性中毒を起こす

イメージがわきにくいかもしれませんが、虫歯予防に使うフッ素入りのマウスウォッシュをお茶がわりに飲むと急性中毒を起こします。

うがい後に口の中に残ったやつを飲み込んでも、急性中毒はおこりません。

歯磨き粉の場合、1度に丸々1本飲み込むと、急性中毒を起こす可能性はありますが、普段の歯磨きでは急性中毒は起こりません。(これは子供の場合。大人は4、5本を一度に丸呑みすると急性中毒を起こします)

また、歯医者さんで行うフッ素塗布も高濃度ではありますが、使う量も少ないですし、専門家が塗布を行うので問題はありません。

急性中毒の症状は、ムカつきや嘔吐が考えられます。

2.慢性中毒

急性中毒より、慢性中毒の方が見かけることがあります。

どんなことが起こるかというと・・・

歯が歯ぐきの中で作られるときに(出生〜満8歳児)、濃度の高いフッ素が入った飲み水(水道水)を継続的に取ることで永久歯に慢性中毒の症状が出ます。

大体が、上の前歯(真ん中の2本)に白い模様のようなものができたり、茶色っぽくなったりします。

歯の質も弱いので、虫歯になりやすいです。

(フッ素症、斑状歯(はんじょうし)と言います)

【濃度の高いフッ素が入った飲み水】と書きましたが、これは今の日本では水道水に高濃度のフッ素が入っていることはありません。(海外では水道水にフッ素が入っていることがあります)

1番考えられるのは、うがいや吐き出しができない頃の1〜3歳でフッ素入りの歯磨き粉を継続的にたくさん使うことです。

(うがいができないと、そのまま飲み込んでしまうことが原因)

虫歯予防にと、てんこ盛りにつけてませんか?

年齢別で使用量も決まっています。

正しく使うことで、慢性中毒を避けることはできますよ。

フッ素入りの歯磨き粉の使う量ってどれくらい?

これ、気にしたことありますか?

適当につけてませんか?

さっきお話ししたフッ素による慢性中毒は、うがいができない頃にフッ素入りの歯磨き粉を正しく使わないときに見られます。

今一度量を確認してくださいね。

【年齢別】フッ素入り歯磨き粉の濃度と使用量
  • 3〜5歳:歯ブラシの毛先に5mm以下(フッ素濃度:500ppm以下)
  • 6〜14歳:歯ブラシの毛先に1cm程度(フッ素濃度:〜1000ppm)
  • 15歳以上:歯ブラシに1〜2cm(フッ素濃度:1000〜1500ppm)

年齢別で3歳から書きましたが、1〜2歳でも「切った爪程度の少量」は使えますが、吐き出しができないので、歯磨き粉なしでいいと思います。

高濃度フッ素配合の歯磨き粉は6歳未満は使用できない

最近では高濃度(1450ppm)のフッ素が入った歯磨き粉が出ています。

さらに虫歯予防が期待できますが、子供に使えるのかというと・・・6歳未満は使用できないことになっています。

6歳からは使えますが、日本口腔衛生学会では6〜14歳は1000ppmまでの濃度を使うのがいいとしています。

(使う量は6歳〜15歳未満は1cm、15歳以上は2cm)

どうしても使いたいときは、歯医者さんで相談してくださいね。



まとめ:正しく使えばフッ素は味方!

フッ素の効果や、副作用などについてお話ししました。

これ以外にもたくさんの情報が出ています。

いろんな病気になるとか・・・。これには根拠がなかったり、かなりの高濃度を取った場合の研究が含まれているのがほとんどです。

虫歯予防で使うフッ素の量では、正しく使えば体に害が及ぶことはありません。

虫歯予防であなたの味方になってくれます。

使わない選択もありですが、ダメな面ばかり見るのではなく、いい面も見て決めてくださいね。

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